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浅田洋
百年  「百年たったら、また会おう…」 最初は何が聞こえたのか分かりませんでした。叫び声は、 かすかにこだまをともなって谷に響きました。
受容  太郎は、養護学校に自分が進学するということを納得しないまま、やってきました。
海底カステラ
安楽死協会 いらっしゃいませ。ようこそお越しくださいました。当協会の目的は、幸せな死のお手伝いというところです。
河本勝昭
寒凪 平凡な主婦が旅先の船上で出会った思いがけない出来事。彼女がとった咄嗟の行動の結果は…。
こがゆき
「PAST」 いつも迷い込む路地がある。何度もそこから出ていこうとするが。また、戻ってきてしまう同じ場所。その場所をどんなに忌むことがあろうとも。
世界の結び目 目には見えない世界の結び目。それを探すために旅をするわけではないが。どこかで、それを感じたいと思っていたのかもしれない。
・峻 ・ 
怪談 帽子 実は私も多少狐に縁があるんですよ
怪談 鏡 『鏡洗い』という言葉を聞いたことがありますか
怪談 刺身 私は神降島がどこにあるのかも知らなかった
怪談 首 首だけの古い浄瑠璃人形があるという話に、私は興味を覚えた
西村多加
水守り 7才の思い出、祖父は、私の身代わりに竜神の池に沈んだ…。
風蝉 離れ家に住む先生の家を訪れるのは、ぼくたちの楽しみだったが…。
海供養 冬至の日の海辺のお話。
藤原梨花
(2007/4/14 閉鎖)
管絃船 「私をこの船に乗せてください、どこか遠くへ連れていってください」 少女は悲鳴のような声で訴えた。
花文字 救済が欲しかった。それだけの理由で、私はここまで来た。世界の果ての、大地の胎の深くに降りた。
黄金の野 私には何も分からない。ただ、これだけは確かなことである。私は罪人であり、愛する者は私のゆえに死んだのだ。私が殺したのだ。
私は、すべての人間の肉体に、何かが欠けている、という印象をぼんやりと抱いていました。そしてあるとき、それが何であるかに気付いたのです。
人形 男は薄汚れたジャケットのポケットに手を突っ込んで、猫背がちに歩いていたが、そのジャケットの懐には一挺の拳銃が忍ばせてあるのだった。
嘆きの天使 少女には二人の弟があり、弟たちは両親とともに母屋に住み、彼女は離れに住んでいた。離れと母屋のあいだには広い庭があり、花が咲き乱れ…。
音楽室 楽譜の頁のあいだに、古びて色あせた押し葉のしおりのようにはさまれた、遠い日の、忘れ去られた死者の面影が、彼女には愛しかった。
冬の朝 サッシの外のベランダにひとりの女子生徒が立っていた。その淋しげな後ろ姿に、司書はこのときはじめて気付いて、驚いた。
makieba
クランケ 高窓から差し込む橙色の光がその部屋を包んでいた。壁際の長椅子に六人の男が腰掛けていた。どうやらその裡の一人が私であるらしかった。
松原優一
輪郭 あれは一九九八年の夏のこと、その日、我々は第三金曜日に開かれる「例会」に出席するため、練馬にある私名義のマンションに集まっていた。
まりねこ
猫を生む なんと、ある夫婦が猫を生んだ。当人達や町内のご近所さんはビックリ。そして…
悪意 夜の公園でわたしが見た「悪意」と「救済」とは
森山一紀
苺泥棒 幸宏は仕事帰りに立ち寄った故郷のバーで、苦い思い出のある幼馴染みと再会する。イチゴサラダのポスターが導いた記憶のクレバス。
最後のカクテル 星は自らは輝かないのです。当店にいらっしゃる方は皆太陽が欠けている。あなたもです。そのことはご存知でしょう?
ユア・オンリー・ロンリー ルカは好きな友達だ。もう三、四年のつきあいになる。ふだんは新宿のショットバーでばかり会っている。そのルカが今日、新しい恋人を連れてやってくる――。
銀の鍵 県西部を荒らし回った連続窃盗犯が捕まった。私も被害者の一人だった。事件は解決したが、私には気がかりなことがあった。
葛ヶ淵 むかし山歩きの案内を請うたことがある嘉平翁が火事で焼け死んだ。私は笹山村へおもむいて、この目で翁の最期を見届けようと思った。
二つ目の月 老人はすべての解釈は一致するものと信じていた。我々は同胞なのだ、二つ目の月を知る人間はごく限られた、選ばれた、正しき存在なのである、と。
海へ帰る 彼は海辺の小さな駅に降り立った。駄菓子屋、漁港へと下る坂道。子供の頃過ごしたふるさとは変わらぬ姿のまま、そこにあった。
山田未来穂
魔法のほうき 一通の手紙と大きくて細長い包みが送られてきた。差出人は「魔法のほうき普及協会」。なんだかわくわくするその名前にぼくはすぐに包みをあけた。
吉野千里
子猫は私を見ていた。「ここに来ないで 来ないで…」そう願ったが、私はどうして私の所に子猫が来るかもしれないと思ったのだろう。
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