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東北

只見線をめぐる旅
10月の連休を利用してSLやトロッコ列車の運行で知られる只見線沿線をめぐってきた。
初日は新幹線と磐越西線で会津若松に夜到着、翌日から2泊3日で「会津本郷」、「会津宮下」、「会津柳津」、「只見」とまわり、上越新幹線で東京に戻った。
(撮影時期 10月中旬/SONY α700+タムロンAF18-250mm F3.5-6.3 DiII)

  郡山から「あいづライナー5号」で会津若松20:42到着。指定席はガラガラだったが自由席はほぼ満席状態だった。

会津若松では駅前のビジネスホテル「α-1」に宿泊。

  只見線は早朝2本の電車を除くと13:08までない。そのため、9:15発本郷行きの会津バスを利用した。この路線は自治体の経済的支援のもとに運行されている。

バスターミナルを出たバスは、古い町並みを縫って走るので途中の景色も興味深い。が、今回若松は涙を飲んでカット。

 

美里町インフォメーションセンター下車。バス料金は560円。
ここでは観光案内のほか地元の窯場の歴史や作品などを展示している。一帯の窯場の中心にあり、散策の休憩にも利用できる。



  本郷は焼き物の町。窯場が多くあり、作業に必要な水路もまた多い。

  名前は見忘れたが水車のある公園がある。この日は水車は回っていなかった。


  入口にさりげなく飾ってあった。早春窯。

  窯場、水路と並んで風景を特徴付けているのが蔵。町のあちこちで見られる。


  窯場のシンボル「煙突」を見て回るのも面白そう。

このあと、窯場の作品が一堂に会している「会津本郷焼・陶磁器会館」へ向かった。昼食は近くの仲島食堂で。

  食事のあと、車で通りがかったおじさんに駅までの道を聞いたら「乗でげばいい」と言ってくれたのでお言葉に甘え、楽して本郷駅に到着。雨模様に加えて風が強くなっていたので大いに助かった。

駅はこの通り無人駅でガランとしているが、雨風をしのげる待合室とトイレ、街灯がある。会津本郷発13:22小出行きに乗車。これに乗り遅れるとどうしようもない。

  会津宮下14:38到着。電車はここで17分間停車する。乗客は駅の自販機でジュースを買ったり、駅前の商店でパンを買ったりする余裕がある。有人駅だが、改札の往来は自由だった。


  駅から三島大橋に向かう。歩いて10分ぐらい。
鏡のような川面と山の景色がきれい。
橋の入口には「橋の上で停車しないように」と書かれた看板があった。

  三島大橋から今宵の宿「栄光館」までは6、7分。只見川に注ぐ大谷川の岸辺に建つ。ここはSL撮影のエキスパートである高校の写真部仲間から教えられた。
天然掛け流しの温泉が気持ちいいのと「メシが美味い」とのことだったがその言葉に偽りなし。宿に泊まるために宮下に来たようなものだが、また只見線に来たら泊まりたい。
写真は翌朝部屋からの景色。

  空が晴れ上がったので、駅に行く前に昨日撮影した三島大橋に寄った。これから秋が深まるに連れどんどん色鮮やかになるのだろう。

  会津宮下を9:14に出発、会津柳津に9:38着。昨日会津本郷から来た道を戻る格好。本数が少ないのと宮下に泊まるためにこういう変則行程になった。

会津柳津駅前には「C11 244」が展示されている。信仰と温泉の町だけにまさかと思ったが、この駅も無人化されていた。

  駅から虚空蔵尊へ向かって歩き始めてまもなく目に入ってきたのが行列。「粟饅頭」は土地の名物らしいが、この店がとくに人気のようだ。

  福満虚空蔵尊圓蔵寺。崖の上に建っている。ここへ上る階段はちょっときつい。

  道沿いに土産物や会津桐の下駄を売る店が並ぶ。


  「魚渕」は、「ウグイ」の集団棲息地。弘法大師が虚空蔵菩薩の本尊を刻んだ木片を投じたところ無数のウグイとなって現れたとの伝説がある。

遊歩道があり、入口でウグイのエサを販売している(100円)。試しに餌をやってみるとウグイならぬ鴨の群れが集まってきてエサの取り合いで大変な騒ぎ。
しかしよく見ると食べきれなかった餌が沈んでいくところを、ちゃんとウグイが食べていた。


  観月橋から見た柳津橋の眺め。ここには橋が多く架かっていて景観のポイントになっている。

 

会津柳津駅に戻り、14:14発小出行きで只見に向かった。この電車は昨日会津本郷から乗ったものと同じ。よって乗り遅れは厳禁。

途中「会津川口」で5分ほど停車。ここは只見川のすぐ近くに駅があることで知られている。


  只見16:10到着。ここも10分ほど停車時間があり、ホームに下りて記念写真を撮る人が多くいた。

駅には無料のレンタサイクルがあり、明日返却も可とのことで貸してもらった。

  少し遠回りして只見川沿いを走って宿へ。柴倉橋からの眺め。まもなく日が暮れる。
宿を取った民宿「松屋」へは柴倉橋から自転車ですぐ。


  翌朝、自転車で同じコースを戻って駅へ。
柴倉橋からの眺めはモヤがかかっていた。こんな景色を見られたのもレンタサイクルのお陰だ。

  8:56只見駅発、10:13終点小出駅到着。
降りた駅によって表情の異なる、また見応えのある只見線の旅もこれで終わり。
小出から上越線、上越新幹線と乗り継いで東京に戻った。

ちなみに10:36小出発の上越線は平日は運行されていない。時刻表をしっかり見ておかないと只見線方面の旅はなかなか手強い。


 

只見線、本数が少ないだけに乗客も少ないのかと思ったら結構乗っている。通学の学生はもちろん、観光客も多い。ただ、私の見たところ観光客はずーっと乗りっぱなしの人がほとんどのように感じた。「途中下車の旅」が事実上出来ないのだから仕方がない。

反対側のホームとレールが使われなくなった会津柳津駅(無人駅)只見線を利用する観光客にとって一番の観光目的は「只見線」そのもの。只見線の車両に乗り、車窓の景色を楽しみ、何分か止まれば下りて電車を撮り、駅を撮り、周辺の景色を撮る。ここでは「只見線」が主役だ。

一方、沿線の町である本郷や柳津を歩いていると、只見線の存在感はひどく薄い。温泉地であり虚空蔵尊参りの人が集まる柳津には観光客が多くいたけれど、この時期は99.9%クルマ利用ではないだろうか。事実、柳津駅で一緒に降りた人は0人、乗ったときもわずか1人。行く先々で「電車で来た」「電車で次の目的地に行く」と知ると驚かれた。

1年のうちほんの数日を除いて町の観光と只見線は密接に絡むことはないのかもしれない。只見線の旅が只見線のレールの内側にとどまり、沿線の旅が只見線に寄らないという皮肉。旅のあいだ、あれこれと想いは広がるが、わずかでもダイヤが維持されていることをまずは感謝しなければならないのだろう。



 
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